食欲を誘った金子伊太郎


 時代小説をちゃんと読んだことがなく、実家から色々借りてきました。池波正太郎司馬遼太郎が我が本棚に並びました。週二回の電車通勤ですが、その長い時間を作品を考えたり、読書にあてています。朝早く起きたら眠いので睡眠したくもなるのですが、朝の電車では熟睡したことがなく駅へ着いた頃はスッキリしません。それもあって、なるべく寝ないでいたいのと、時間がもったいないから読書はぴったりです。
 「池波正太郎剣客商売五 白い鬼」の中で、金子伊太郎というイケメンの話。幼い頃母親の影響でのトラウマから女性を殺害し、しかもかなり残忍な事をし続けてきた伊太郎。好物がソバで、母親を憎みながらもおふくろの味として登場しています。その食べ方が蕎麦をしょうがで食べるというスタイルです。隠し味に味噌が使われたと推測される蕎麦つゆに、おろし生姜汁が入ったもので蕎麦を食べるのを好んでいた様です。映画を見ても食べるシーンが気になって、絵に描いた私ですが、時代小説を読んでも”食の部分”に惹かれてしまっています。食通の池波正太郎が書くのですから、目に浮かぶように伝わってきます。この食べ方を一度試してみたいと思いました。
 大阪駅へ着いた頃は、お腹が空いて職場へ着くと二度目の朝ご飯を食べる事になりました。