かもかのおっさんのウニタコ

友達が遊びに来ました。その彼女の元彼がmangoさんちへ行くならと彼女にお土産をことづけていました。元彼なのに仲良ししてる不思議な間柄の事はさておきます。お土産とは、瓶詰めのウニなのですが、「これを読んで作ってみてね」と、田辺聖子のエッセイのコピーがその瓶に添えられていました。
 「遊びましょう♪」と田辺聖子のパートナーがいつもになく珍しくお酒の肴を持って訪れる時の事の話です。それはタコの足で、田辺聖子は大喜びでタコの足をぶつ切りにし、ガスコンロに網をのせて焼き、ウニをつけて酒の肴として作る所はとても楽しそうでした。パートナーはタコ以外にカセットデッキを持って来て、「お酒を自由に飲ませてほしい。猥談を自由にさせてほしい」と言うテープに録音した自分の声を聞かせそのやりとりも面白い所ですが、友達の元彼はタコがどうも印象的だったみたいです。小説や映画の中で食べ物ばかり気になっていた私も人の事は言えませんけれど…

 朝に友達との飲み会のために買い出しに行って、私の相棒さんが「これ買おうかな」と悩んで飼わなかった生のタコ足がありました。夕方友達を駅に迎えに行き、ウニタコの事をちらっと聞き、朝見たタコがあるかと同じお店に行きました。残念ながら売れてしまってましたので、生タコでなく茹でダコを買って帰って相棒さんに作ってもらうことになりました。茹でタコをぶつ切りにして、コンロの上に網をのせて焼き、瓶詰めのウニをたっぷり塗ります。そこまでは田辺聖子さんレシピで、相棒さんは塗ったウニをバーナーであぶりウニにも焼き色をつけて出してくれました。お酒に合うのは言うまでもなく、それから始まった宴会で飲み出して気がついたら焼酎の一升瓶がほとんどなくなっていました。