元発電所でのリアリティ


金沢から富山への道ははげしい雨の中の移動でした。目的の下山芸術の森 発電所美術館は黒部I.Cから少しのところにあります。発電所だった建物が美術館としていろんな展覧会が行われています。


 煉瓦立ての建物は味わいがあり、展覧会会場の中は設備が残されていて、今回展覧会の作家大西伸明氏の作品はその設備がきっかけとなって制作されています。彼はあるものを型どり、着色しながら実際のものを模写していくのですが、作品を見てるうちに実際の設備も彼の作品に思えてくるそんな不思議な感覚にさせられるところが魅力です。実物と作品をいったりきたり。雨の音が響く元発電所はloversの織りなす不思議な空間で、「リアリティ」がゆらぐ時を過ごしました。