小さい畑

 桜から新緑の季節に変わってきています。我が庭の緑色の”御衣黄”という桜はまだたくさん咲き、私としては長く桜を楽しめています。桜は庭の東側のお隣の境に植わっていますが、ところせましと椿、キョウチクトウ、赤目、白樫などなどが並んでいます。
 「家庭菜園」を本格的にしてみようと、庭の中心を掘り出すことになりました。小さい畑、MANGO FARMの始まりです。日本では自給率が悪く安全でない野菜を食べざるを得ない、ならば作ってみようと思ったわけです。あれもこれもは出来ないので、普段よく食べるものを少しずつ育ててみようと、一坪もあるかという小さな畑。

 長い間、何もしていない土は固く、私の細腕でなく相棒君の手でかなり深く掘られ土がふるいにかけられていきました。私は土の中にあった砂利を運んだり、牡蠣がらの入った消石灰や、コーヒーや番茶のだしがらを混ぜたりと楽をさせてもらいました。

 何を植えようかな、心が弾みます。前に簡易式畑を作っていた別の場所の雑草を取り去り土を整え、そちらはスィートバジル専用にして、イタリアンに備えます。ラジオ番組で、作家の小川洋子さんの家庭菜園についてのお話の中で、畑仕事は土の香りで気分がスッキリするので精神的に疲れてる時にもいいかもしれないと言う事が印象的でした。確かに、混んだ電車に乗ったり、色んな仕事が重なりで疲れていたのか、土の香りに癒されるのを感じました。小さな畑は元気の素でフカフカです。

天気もよかったのでサイクリングにも出かけ、土の香りとさわやかな風を楽しめた日でありました。もちろん帰宅後いただいた畑酒造さんの”大治郎純米吟醸(渡り舟)”の美味しさも格別でした。