雪景色の似合う蒸し料理


今年は12月に雪が少しだけ降り、「雪が少ない冬」と甘く見ていたら、2月になって毎日のように雪が降り寒い毎日をすごしています。引っ越ししてきた最初の冬は雪景色を愛でながらの通勤や、庭の雪にお酒の瓶をつっこみ雪見酒を楽しんだものです。毎年となると、だんだんつらく感じ、早く春が来ないかな、と待ちこがれてしまっています。通勤電車の窓から見た雪景色を初心に戻り写真に納めました。見慣れてる、疲れてる、寒いの3拍子の表情の乗客で満席の中、カメラをかたむけるのは私くらいでした。


そんな寒い日に、仕事から帰ってから体の芯からあったまる蒸し料理が食べられました。土鍋に昆布を敷き、お酒を少し入れます。白身魚の切り身や野菜や豆腐を並べ、塩をあてます。フタをしてしばらく蒸します。フタから蒸気が出てきて10分ほど蒸しつづけ、フタを開けたらあたたかい湯気がふわっと立ち、思わす寒さがふっとびます。蒸し上がった魚がやわらかな風味となり、一緒に蒸し上がったお野菜や豆腐がさらに甘みや旨味がゆきわたり、箸がどんどん進みました。

 
あったかい蒸し料理には、美味しいお酒を燗にしてもよいところ、今回は浪の音酒造のええよこどり無濾過生原酒を、そのままでいただきました。先日、京都のお料理屋さんが、「あっさり系でない酒とはまた違った味わいのお酒をお店におきたい」とのリクエストがあり、滋賀県の蔵元さんに相談させていただきました。浪乃音酒造さんと岡村本家さんにお薦めのお酒を送っていただいたものから、スタッフ買いさせていただいたものを合わせました。浪乃音さんの中井孝さんが「今年の無濾過、出来もいいんです。めっちゃ、美味しいでっすよ〜」と、一押しされのも納得。舌の上に美味しさが乗っかるのがわかり、切れ味よくのどを通り過ぎる。深みと切れ味を楽しめるお酒でした。お酒は食卓に置き、時間とともに味わいも深まるのもイイ感じでした。体の冷えた冬のひとときを楽しさに変えてくれる蒸し料理とお酒でした。